杉原伸一 音喜多美歩
丹波篠山の地の窯元に
生まれた杉原伸一さん、
岩手県出身の音喜多美歩さん。
現在は、杉原さんのご実家である
丹波篠山で
丹波の土を使って
作陶されています。
杉原さんは、古くからある昔の
日本のうつわを、
音喜多さんは、アンティークの
雰囲気を取り入れた
日本のうつわを、表現されています。
昔のものに想いを馳せた
時を感じさせてくれるうつわたち。
お二人の異なる作風ながらも重なる
感性を
是非感じてみてください。
-
01 好きなことを仕事に
丹波篠山の地の窯元に生まれた
杉原伸一さんと、
岩手県出身の音喜多美歩さん。
杉原さんは窯元の生まれで、幼い時から陶芸というものが身近にあり、
当時は当たり前にあるからこそ、一から全てを作る陶芸の仕事というものの
魅力に気が付いていなかったそうですが、大人になってその魅力に気づき、
陶芸家の道に進まれました。
一方で音喜多さんは幼い頃からものづくりが好きで、
当時からものづくりの仕事に就くことを決めておられ、
高校時代に授業で陶芸体験をしたことがきっかけで陶芸の道に進まれました。
-
02 二人三脚で支えあう夫婦のかたち
杉原さんと音喜多さんはそれぞれこんな想いで作品をつくられています。
“同じようなシンプルなものを作っていても
誰のものかわかってもらえるものを作りたい”
(杉原伸一さん)
“誰もやっていないジャンルのうつわを作りたい。海外のアンティークの雰囲気を
取り入れつつ日本の作家でまだ誰もしていないようなものを作りたい”
(音喜多美歩さん)
そんな中で日々感じることとして
「一人ではできないことも二人だからやっていけている。
どちらかが欠けてしまうとできない。
一人でたどり着けないところも、二人でならたどり着けるかもしれない
と思いながら努力している。お互いが心の支えになっている。
それぞれにしかできない部分はもちろんあって、
できないことを相手はできるから尊敬している。
作品についても相談しやすく、アドバイスも聞きやすい。」
とお話してくださいました。
たくさんの方から愛される作品ができる理由は、
二人三脚で支えあう素敵なお二人にあります。
-
03 感性を磨き続ける
「無駄なものは一つもなく、すべてのものに意味があって、
関係ないと思ってしまえばそこで終わりだが、なんでもそういう想いで作っている。」
感性、感覚を大切にされるお二人は、日常に散らばる
どれだけ小さなこともすくい上げることに労力をいといません。
外出先で料理の盛り付けやうつわで良いなと思うものを見て、
家に帰ってきて試作してみたり、お店に行ってもまず
うつわや盛り付けをじっと見ることが多いというお二人。
忙しい中でも“感性を磨くこと”は大切だと思っているので、
時間を作るようにされています。
杉原さんが音喜多さんの好きそうなお店を探してデートに誘い、
一緒に見に行ったり、お出かけされることもたくさんあるそう。
そこで、お店の方と話したり、空気を吸うことで新しい発見があるので、
こもって作業ばかりせず、どれだけ忙しくても
最低限の余裕は持つように心がけられています。
また、うつわや料理だけでなく、花やお菓子作りされている方など、
多ジャンルのものを取り入れるようにされています。
-
04 二人で作り上げるブランド
「紬器-tumugi-」“決まった枠にとらわれずシンプルで、
でもどこか特別感のあるうつわ”を
テーマに
杉原伸一さんと音喜多美歩さんの二人で
作り上げるブランドの
「紬器-tumugi-」
極力余計なことはせず、アンティークな要素も入れながら
シンプルなうつわを作られています。
お互いの作風がある中でこの「紬器-tumugi-」では枠にとらわれず、
二人で話し合いながら柔軟な考えで作られます。
また、「紬器-tumugi-」には、
“お客様とも良い関係を紡げるように”
という思いも込められているそうです。
お互い古い雰囲気のものが好きというお二人は
「無名の方のうつわでも、残っているものは
良いものとして現在まで残っており、
名前や人物が分からなくとも、作品を見ていいなと思ったり、
そう思ってもらえるようなものが作りたい。
何千何万とあるものの中で自分が良いと思うものを作り、
有名無名関係なしに後世に残っていくものが作られたら」と。
時代や歴史を重んじるお二人が新たな時を紡いでいく
象徴こそがこの「紬器-tumugi-」です。
アンティーク調のおしゃれなギャラリー
初めてお会いした時から“お話していると自然と癒される”、そんなお二人でした。
お会いするたびにその人の好さが滲み出てくるとはこういうことか!と心の中で思うほどに!
そして、素敵なお人柄はもちろん、ギャラリーもとってもおしゃれで、
洋風なアンティーク調のコーディネートでセンスが光るギャラリーです。
杉原さんの作品にも音喜多さんの作品にもどちらにも合う空間で、
“時”を感じるギャラリーにぜひ足を運んでみてくださいね!